ハワイ神話
昔むかし…カウアイ島にアイヴォヒクプアというハンサムな王子がいました
ある時、彼はハワイ島にラーイエという美女がいるという噂を耳にし、自分のお嫁さんにしたいと思い彼女を訪ねます…
途中、マウイ島に立ち寄った時、ヒナイカマラマという可愛らしい女性に出会い、2人は恋に落ちます…しかし、ハワイ島のラーイエの事が気になってしかたないアイヴォヒクプアは、一目どんな女性かを見ずにはいられません…ヒナイカマラマにすぐに戻ってくるので待っていてほしいと結婚の約束をし、ハワイ島に向かいました
ラーイエの家の前に着いたアイヴォヒクプアは、家屋の絢爛さから、自分との格の差を感じ、会わずしてカウアイ島に帰ることになります
すっかりしょげてしまったアイヴォヒクプアの前にまたもや美しい女性があらわれます…彼女の名前はポリアフ!ポリアフもアイヴォヒクプアと話をしているうちに彼のことが好きになりました
アイヴォヒクプアは自分のお嫁さんにポリアフをむかえることを決めプロポーズします
もちろん、ポリアフもこれを承諾し、カウアイ島で何日にもわたる盛大な式を挙げました
その噂は島々に広まり、マウイ島のヒナイカマラマの耳に届きます…婚約したはずの彼が知らない女性と結婚式を挙げている!怒りをあらわにしヒナイカマラマが式の途中に乗り込んできました
何も知らないポリアフは、自分が引くことで全てがおさまると判断し、雪のマントをひるがえし、冷たい風を残しハワイ島マウナケア山に戻っていきました
ヒナイカマラマとアイヴォヒクプアは仲直りをし、約束通り結婚することになりましたが、2人が仲良く寄り添う度に何処からともなく冷たい風が吹きます…きみ悪く思ったヒナイカマラマはとうとう故郷のマウイ島に帰ってしまいました
アイヴォヒクプアは絶世の美女ラーイエにも相手にされず、ポリアフにも捨てられ、ヒナイカマラマにも逃げられ一人ぼっちになりました…
潔く身を引いたポリアフ…そんな浮気症な彼とは一緒にならない方が良いと判断し、別れを突きつけましたが…ポリアフの心には『愛しい恋人アイヴォヒクプア』が残っていたのでしょうか⁇
有名なメレ『Poliahu』は
E hoʻi mai, E kuʻu ipo
E hoʻi mai, Ā pili kāua
E hoʻi mai, E hoʻi mai ʻoe
(帰ってきて!恋人よ
帰ってきて!一緒になろう
帰ってきて!帰ってきて!あなた)
と別れを悲しむポリアフの心を歌っています
今日の神話は…コロコロと移り変わりする心は何処にもおさまらず、誰からも相手にされなくなりますよ…という教訓…そして、そんな相手には要注意‼︎ ですね!
〜Aloha〜